ここ数年、
愛知県美術館は変化し続けている(と、わたしは感じている)。
その変化の中で、
うれしいことのひとつとして、
広報(印刷物)に力を入れていることである。
広報の工夫をすることで、足を運ぶ来館者に常に新しい提案をしていると思う。
この話は、以前、どこかでお話しをしているので、
しつこいかもしれないけれど、ここでまとめてみたいと思う。
☆愛知県美術館友の会 会報 「空中回廊」
友の会に入っていない人もゲットすることができる会報。
展覧会のことも特集されています。
愛知県美術館の友の会は、特典がいっぱいあるし、積極的な活動がなされているので、興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。詳しくはこちら。
☆愛知県美術館のブログ
リンクはこちら。
こんなことまで教えてくれるの?ということもあり、展覧会に足を運ぶ前にチェックしたりすると面白い。
学芸員がどんな想いで展覧会を企画するのかが伝わってくるのがなによりも魅力★
ただ、ブログのカテゴリーがざっくりとしているので、過去のブログをもう一度チェックしたいときには少し不便。
☆『拝啓、木村定三さま』
「愛知県美術館=木村定三氏のコレクション」というイメージを持っている方も多いぐらい、愛知県美術館にとって、木村定三氏の存在は大きい。
常設展の最後の方の展示室には、木村定三氏のコレクションが展示されており、企画展とともに展示替えが行なわれているほど、多くの作品を拝見することができる。
しかし、企画展に比べて、木村定三氏のコレクションが展示されている展示室まで足を運ぶ人は少ないように感じる。それは、誠に残念であり、もっと多くの人に、木村定三氏のことを知ってほしいと思う。
今年、木村定三氏の生誕100年を記念して作成された広報誌『拝啓、木村定三さま』は、要チェックである。大変充実した内容で、木村定三氏が愛した画家や、木村定三氏の思い、そして、愛知県美術館との出会いやコレクションについてなど、作品やイラストを交え、書かれているので、大変わかりやすい内容になっている。無料なのが申し訳ないくらいである。
その他、木村定三氏について、いくつかリーフレットがあります。
☆企画展の印刷物
ここ数年、一番の変化は、企画展の印刷物だと思う。
エクセルのような様式で作品リストを作るのではなく(常設展はこの様式だが)、企画展に合ったデザインの作品リストと鑑賞ガイドが作成されている。
作品リストというと、一般の方にとっては、展覧会に足を運んだら、もう使い道のないものかもしれない。しかし、折角展覧会に足を運び、空間を共有し、作品と対峙したのだから、展覧会を鑑賞した後も、どこか楽しめる要素や展覧会を思い出す要素があるとうれしいなといつも思う。愛知県美術館の場合、その表現が絶妙だと思う。ずっと保存しておきたいようなデザインと、展覧会を鑑賞する上でのポイントが、いいですね!
愛知県美術館に足を運んだ際は、ぜひ手に取ってほしいです。
美術館の楽しみ方は、
決して強制されるものではない。
足を運んだ人の、興味のある人の、自由である。
でも、こういう楽しみ方もあるのだと思っていただけたらうれしいです。