わたしが心の底から「中国美術を研究していきたい!」と思うようになったのは、ある研究者の著作との出会いでした。
その研究者とは、鈴木敬先生です。
鈴木敬先生に関する略歴、業績はこちら。
鈴木敬先生は、
東京大学東洋文化研究所の所長
静岡県立美術館の初代館長 などを経験されているので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
専門は、中国絵画。
わたしが、鈴木敬先生の存在を知ったときには、
残念ながらお亡くなりになっていましたので、
直接お会いすることはできませんでした。
実際、お会いしたことのある方に、鈴木敬先生のお話しを伺うたびに、
もっと早く生まれたかったと後悔しています。
わたしがあと10年ぐらい早くこの世に誕生していたら、お会いできていたのかも。
鈴木敬先生の『中国絵画史』(吉川弘文館)(Amazon)を拝見したときの衝撃は今でも忘れることができません。
この著作は、シリーズになっており、時代の変遷を感じながら、中国絵画を学ぶことができます。
高額なので、図書館などで閲覧していただくと良いかもしれません。
鈴木敬先生の文章は、多くの事例を比較しながら、正解ではなく多くのヒントを与えてくれると思います。
わたしは、在学中、この本を教科書代わりに使用していました。なにか研究につまづくと、「鈴木敬先生だったらどう考えているのだろう?」「ヒントをください!」と思いながら、図書館へ行き、手に取っていました。
鈴木敬先生の研究の仕方や論文については賛否両論ありますが、
わたしは、鈴木敬先生が残して下さったものは大変大きいと感じています。
ご興味のある方は、手に取ってみてはいかがしょうか。